Free【北奥羽の地名】鶴児平(つるのこたい、七戸町)/鶴が飛来? 鶴嘴使う人?

北奥羽の地名
北奥羽の地名

七戸町の東北新幹線七戸十和田駅西側に位置する広大な家畜改良センター奥羽牧場。一帯の住所は鶴児平となっている。馬や牛の文字が含まれるなら分かるが、「鶴」にはどのような意味があるのだろうか。

 町史には、民話・伝説の一つとして、仙鶴が飛んで来てその子を育んだ所、とある。さらに、鶴打田という地名もあり、「鶴をうった場所」との説明がされているが、それ以上の記述はない。

 青森県内で鶴と言えば鶴田町が思い浮かぶが、案の定、かつて鶴が飛来していた―との逸話に由来するようだ。

 やはり、鶴児平もそうなのか。地名の語源などを調べている天間弘明さん(七戸町)は、「鶴児平近辺には湿地もあり、鶴が飛来していたとしても不思議はない」としながらも、「はるか昔、鶴嘴(つるはし)で鉱石や山砂鉄などの類を取り出した場所があったのでは」と持論を展開する。

 鶴嘴を使う人、つまり、鶴の子というわけだ。天間さんは「近くには鍛冶林という地名もあり、関連がありそうだ」と推測する。

 
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