Free三戸産の紅玉、ワイン原料に サンマモルワイナリーへ出荷
三戸町の梅内りんご組合(長根斉組合長)は17日、組合員が生産したリンゴ「紅玉」をサンマモルワイナリー(むつ市、北村良久代表)に出荷した。ワイナリーは2017年から組合を通して紅玉を仕入れており、今回は過去最多となる約10トンを購入。2種類のワインの主原料として使用する予定で、「紅玉の特徴である酸味を生かした味わいに仕上げたい」としている。
ワイナリーは「紅玉りんごワイン」と「青森りんごスパークリング」に三戸産の紅玉を使っている。昨年の購入量は約8トンだったが、好調なワインの販売に伴って今年は約2トン増量。来春までに1本720ミリリットル換算で約1万2千本のワインを製造し、ゴールデンウイークに合わせて発売する。
第2ワイナリー製造部の笠井卓課長は「まとまった量の紅玉を仕入れられる産地は青森県内でもなかなかない。三戸は貴重な産地だ」と強調。紅玉を使ったワインは主に県内で販売されており、「観光客向けのお土産として好評」という。
ワイナリーとの取引は生産者側にもメリットが大きい。長根組合長は「加工用としての出荷が決まっているので、葉摘みや玉回しなどの着色管理が必要なく、省力化につながる」と説明。葉があることで強い日差しから実が守られ、日焼けを防ぐ効果もあるという。
17日は組合の共選場で出荷作業が行われた。長根組合長は「三戸は昔から紅玉を栽培しており、品質には自信がある。取引を継続し、さらに出荷量を増やしていきたい」と語った。