Freeドクターヘリ出動714件 コロナ禍前の水準に戻る/22年度、青森県
八戸市立市民病院と青森県立中央病院(青森市)を拠点に2機体制で運航するドクターヘリの2022年度の出動件数は、前年度比33件増の714件だったことが19日、県のまとめで分かった。20、21年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で2年連続で出動数が減っていたが、22年度はコロナ禍前の水準に戻り、例年並みの出動数となった。
県全体の出動要請件数は985件(前年度比70件増)。要請はあったものの出動しなかったケースは271件で、要因は天候不良が168件で最も多く、次いで重複要請39件、離陸前キャンセル36件などだった。
出動件数の内訳は八戸ヘリ367件、県病ヘリ347件。2次保健医療圏別では、上十三238件(53件増)、青森142件(31件減)、八戸138件(9件減)、下北64件(17件増)、津軽59件(16件増)、西北五54件(7件減)、県外19件(6件減)だった。
ヘリが1機だけで対応できなかった事案に対し、もう1機が対応した件数は111件(35件増)。内訳は要請事案が複数発生したことによる2機同時出動が110件、天候不良が1件。県は「2機体制の効果が十分に発揮されている」と分析している。
14年から取り組む青森、岩手、秋田の3県の広域連携体制による青森県の出動件数は19件(6件減)で、このうち16件が岩手県からの出動要請だった。岩手、秋田両県から青森県内への出動実績はゼロ。連携開始から9年経過し、県は「今後も同程度の水準で推移する」と見込んでいる。