Free「企業の寿命は経営次第」 八戸の商業近代化たどる 青い森信金支店会が歴史講座
青い森信用金庫鍛冶町支店(八戸市)の顧客や取引先で構成する同支店信友会の歴史講座が8日、八戸パークホテルで開かれた。八戸地域社会研究会の高橋俊行会長が講師を務め、八戸の商業近代化の足跡を解説。高橋会長は、百貨店からスーパーに業態転換したユニバース(同市)を念頭に、「企業の寿命は30年といわれるが、正しくは事業の寿命が30年。経営次第だ」と強調した。
歴史講座は3回目。今回は「八戸最初のデパートを創業した男 三浦萬吉ヒストリー」と題して行った。
八戸で初のデパートは、1934(昭和9)年に2代目三浦萬吉が創立した三萬呉服店。初代萬吉が1896(明治29)年に立ち上げた呉服店から転換したもので、当時は「八戸の三越」ともいわれた。戦後に米軍に接収されたが、1952(昭和27)年に三萬百貨店として再開。三萬4代目の故三浦紘一さんが67(同42)年に食品スーパーに業態転換した。
講座では、明治以降の中心街の変遷、大型小売店激戦時代、郊外型ショッピングセンターの台頭、複数の地元企業が展開したスーパーの歴史などを紹介した。
高橋会長は、呉服屋の創業から130年近く続く三浦家の経営について、「有効な経営資源があるうちにチャンスを見いだし、成熟産業から成長産業に転換した」と説明。「企業は経営次第。どうマネジメントするかだ」と分析していた。