FreeAI活用、より診断正確に 八戸赤十字病院、新MRI導入

八戸赤十字病院が新たに導入したフィリップス社製のMRI(磁気共鳴画像装置)「MR5300」=30日
八戸赤十字病院が新たに導入したフィリップス社製のMRI(磁気共鳴画像装置)「MR5300」=30日

八戸赤十字病院(紺野広院長)が、新たなMRI(磁気共鳴画像装置)1台を導入した。超電導状態を作るために必要な液体ヘリウムが従来型の0・5%未満となったほか、人工知能(AI)の活用で撮像時間が約半分に短縮される。放射線科の田口雅海部長は「より正確な診断ができ、時間短縮により多くの患者や急患にも対応できる」と期待する。

 病院はMRIを2台体制で運用しており、2005年に導入した装置が老朽化したため更新した。

 新たなMRIはフィリップス社製の新型1・5テスラMR装置「MR5300」で、導入は青森県内で初めて。1500リットルの液体ヘリウムが必要だった従来型に比べ、わずか7リットルで超電導状態を維持するため、ヘリウムの調達を抑えられるなど大幅なコストカットにつながるという。

 6月中旬に「第1MRI室」で設置工事を始め、8月下旬から稼働。技師によると、AIによって患者の呼吸などによるぶれを補正する機能もあり、より鮮明な画像が得られているという。

 田口部長は「約30分で体幹の画像が得られるなど、患者の負担軽減にもなり、治療の質や幅が広がる」と強調した。

 
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