Free「はれわたり」適期刈り取りを 生産指導チーム中間検討会/南部町
今秋に本格デビューする青森県産米の新品種「はれわたり」の栽培を支援する「三八地域『はれわたり』生産指導プロジェクトチーム」の中間検討会が23日、県八戸合同庁舎と南部町の水田で開かれた。生育は順調で、高温が続く影響によって収穫時期は早まる予想。県は初年の評価が肝要とし、品質保持に向けて適期刈り取りを呼びかけた。
チームは県や三八地域の市町村、農協などで組織。中間検討会には関係者や生産者約20人が出席した。
県によると、今年は高温、多照傾向で、収穫は当初の想定より10日以上早くなる見込み。管内指導拠点ほ場3カ所の刈り取り始めは、8月下旬から9月上旬になるとの見立てを示した。
暑さから品質低下を招く胴割れについて、はれわたりは「まっしぐら」「つがるロマン」より発生は少ないとされる。ただ、県などは異例の猛暑を踏まえ、収穫の適期を逃さないよう作業調整や農機点検の徹底を促した。
南部町苫米地の指導拠点ほ場では、出席者が登熟具合を確認。昨年の試験栽培時より4日早い7月30日に出穂し、倒伏や病害などの被害は無く、穂首が垂れている状況を確かめた。
県三八地域県民局地域農林水産部の腰巡好之農業普及振興室長は「高品質維持のため、収穫時期の見極めが必要。排水対策などの準備を進めてほしい」と話した。生産者の山道金太郎さん(73)は出来秋を心待ちにしつつ、「多くの人に好んでもらえる売り方も考えていくべき」と指摘した。