Free巻き網マイワシ、6月異例の6000トン/八戸港

大中型巻き網船による今季初のマイワシの水揚げ。半月で6千トンに迫る水揚げ数量となった=6月16日、八戸港
大中型巻き網船による今季初のマイワシの水揚げ。半月で6千トンに迫る水揚げ数量となった=6月16日、八戸港

八戸市水産事務所は12日、6月の八戸港の水揚げ実績をまとめた。同月中旬に始まった大中型巻き網船団によるマイワシの水揚げが約6千トンに伸長し、港全体の数量は7078トン(前年同月比267%増)、金額7億3953万円(165%増)となった。過去10年間で数量は最多で、金額は2番目に高かった。

 巻き網船団のマイワシ漁は、三陸沖に漁場が形成されたため、八戸港への初水揚げは6月16日で前年より3週間ほど早かった。群れは徐々に北上し、下旬には漁場が八戸沖に到達した。

 マイワシの数量は5934トン、金額は3億3464万円。前年同月は漁獲がなかった。市場関係者によると、6月に水揚げが続くのは極めて異例という。

 市水産事務所によると、2022年の大中型巻き網船によるマイワシの水揚げ実績は、数量1万705トン、金額4億8369万円。今季は6月末時点で、数量が22年全体の55%、金額は69%に上った。10キロ当たりの平均単価は22年の452円に対し、今季は564円と高値で推移している。

 7月に入っても水揚げは続いており、12日現在も10カ統ほどが八戸港を拠点に操業している。

 このほか、漁業種別では主力の中型底引き網漁が数量802トン(55%減)、金額2億873万円(増減なし)。スルメイカに高値が付き、金額は維持した。

 大中型イカ釣り船は、北太平洋でムラサキイカ漁を行っており、6月の水揚げはなかった。

 水揚げ実績全体の1月からの累計は、数量1万2353トン(54%増)、金額24億1497万円(37%増)となった。

 
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