Free高齢者の8割「負担重い」 医療費引き上げ受け調査

青森県民主医療機関連合会(田代実会長)は30日、一定の所得がある75歳以上の医療費の窓口負担が昨年10月に2割に引き上げられたことで、県内で対象となった高齢者の約8割が「負担に感じている」とする調査結果を発表した。

 調査は加盟する事業所の病院、診療所、薬局計22カ所の利用者を対象に、2022年12月~23年2月に実施した。2割負担する75歳以上の140人が回答。そのうち「とても重い」は29人、「重い」が80人で、合わせて109人が負担感を訴えた。

 窓口負担の引き上げに伴い、国は25年9月末まで、負担増加額を3千円に抑える激変緩和措置を設ける。手続きをしたのは22人で、2割に満たなかった。

 「今まで通り受診する」は106人で全体の4分の3を占める一方、「受診をためらうようになった」は18人、「受診回数・薬を減らす」が16人で、受診控えをする人もいた。

 田代会長は「受診が遅れることにより、治療の施しようがなくなり、手遅れになる懸念がある」と指摘。「誰もが必要な医療を受けることができるよう、窓口負担2割の中止を国に働きかけたい」と強調した。

 
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