Free仕事内容や失敗談…教えて先輩! 久慈東高生が若手社会人と交流

久慈広域消防本部のブースで、女性隊員(右)から出動時の上着を着せてもらう女子生徒
久慈広域消防本部のブースで、女性隊員(右)から出動時の上着を着せてもらう女子生徒

岩手県立久慈東高(佐々木寛校長)は16日、久慈地域の18事業所に勤務する20~30代を中心とした社会人を招き、「教えて先輩!~社会人から学ぶ進路~」と題した交流会を開いた。生徒は同校卒業生を含む若手社会人から、希望の職種に必要なスキルや失敗談など生の声を聞き、それぞれの“夢”の方向性を探った。

 同地域では少子化が進む近年、高校卒業予定者に対する就職希望者の割合が4割以下で推移し、就職者数のうち地元就職は4割強。人口流出、早期離職などによる若手労働者不足も課題となっている。

 交流会は1、2年生を対象に、地元にどんな業種の事業所があるのか理解し、高校、専門学校・大学卒業後の進路の参考にしてもらおうと、久慈青年会議所(佐々木寿文理事長)の協力で初めて開催した。

 生徒と年齢が近い若手社会人の話を聞くことができる点で、人事担当者が中心となる3年生向けの説明会とは異なる。地元採用を目指す事業所側にとっても、早い段階から高校生に事業内容などをアピールし、就職への確かなイメージを持ってもらうことで、早期離職防止につなげたい思いもあるという。

 今回は、2年生約150人を対象に行われた。各事業所のブースでは金融、介護福祉、水産加工、消防、建設、食肉処理、観光海女、葬祭関係など幅広い業種の若手社会人が、今の仕事に就いた経緯や失敗談、求められるスキルなどを紹介。生徒は2時間で、各自が興味を持った4事業所のブースを回って耳を傾け、不明な点を熱心に質問していた。

 高校卒業後に金融関係への就職を志望し、岩手銀行のブースに参加していた米内葉津さん(総合学科情報ビジネス系列簿記会計科目群)は「仕事のやりがい、必要な簿記の資格が分かって良かった。しっかり努力して就職活動に備えたい」と話した。

 1年生向け交流会は10月に開催予定。

 
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