全国のクリエイターがハンドメード作品を競う「ＡＪＣクリエイターズコンテスト２０２３」のアートジュエリー部門で、八戸市の越後悦子さん（７４）が佳作を受賞した。作品はウクライナのヒマワリ畑をイメージした「ＨＩＭＡＷＡＲＩ（ひまわり）」で、ロシアの侵攻で苦しむウクライナに平和が訪れるように―との願いを込めた。越後さんは「受賞は本当にうれしい。このヒマワリのように元気な笑顔が早く咲いてほしい」と話している。

　ひまわりはビーズ作品で、名作映画「ひまわり」のハイライトで映し出される同国のヒマワリ畑に着想を得た。黄色い花びらは枚数を重ねてボリューム感を出したほか、青いチョウもあしらってウクライナ国旗の配色もイメージ。昨年８月に制作を始め、半年間をかけて完成させた。

　越後さんは、市内でビーズジュエリー作家として活動する三浦貢子さんのアトリエ「ＣｏＣｏｆｉｏｒｅ（ココフィオーレ）」に所属。同アトリエでは、作品展などに併せてウクライナに対する寄付を募っており、寄付者にはビーズ製でウクライナカラーの八幡馬ストラップを配る活動もしていた。

　越後さんらは、侵攻のために南部町で避難生活を送っていたテチアナさんと５月２９日に面会。集めた募金を贈るとともに、作品やストラップを見てもらったという。「（テチアナさんは）『ワー』と喜んでくれていた。私たちの思いも届けられ、作品を作って良かった」と話していた。

　越後さんの作品は１２月６～８日に同市の「はっち」で開催される三浦さんのビーズジュエリー展で展示される予定。