FreeG7首脳が原爆資料館訪問 広島サミット開幕

 バイデン米大統領(右から2人目)を出迎える岸田首相(左端)=19日午前、広島市の平和記念公園(代表撮影)
 バイデン米大統領(右から2人目)を出迎える岸田首相(左端)=19日午前、広島市の平和記念公園(代表撮影)

先進7カ国(G7)の首脳らは19日午前、広島市の平和記念公園にある原爆資料館を訪問した。核兵器保有国の米英仏3カ国を含むG7の首脳がそろって訪れるのは史上初めて。岸田文雄首相は1945年8月の広島、長崎への原爆投下がもたらした惨禍に関する理解を共有することで「核兵器のない世界」への機運醸成を狙う。これに先立ち、G7首脳会議(広島サミット)が開幕した。

 資料館を訪れたのは、バイデン米大統領、英国のスナク首相、フランスのマクロン大統領ら各首脳。G7議長を務める岸田首相は原爆ドームのある平和記念公園内で到着した首脳らを出迎えた。

 資料館は原爆投下前後の広島市の様子や犠牲者の遺品などを展示する。岸田首相は13日「被爆の実相に触れ、伝えていくことは核軍縮に向けたあらゆる取り組みの原点だ」と記者団に強調した。

 2016年4月に広島で開催されたG7外相会合の際、G7外相が一同に資料館を視察し、公園内の原爆慰霊碑に献花した。同年5月に伊勢志摩サミットで来日した当時のオバマ米大統領も資料館を訪れたが、G7首脳が同時に訪問した例はない。

 広島サミットは21日まで3日間の日程。地域情勢や経済安全保障などの討議を経て成果文書をまとめ、岸田首相が記者会見を開いて閉幕する予定だ。

 
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