青森県は１８日、新型コロナウイルスの５類移行後初めてとなる、感染症発生情報を発表した。大型連休明けの８～１４日の１週間に、県内の６０定点医療機関から報告があった新型コロナの患者数は１９６人で、１定点当たりでは３・２７人だった。全数把握から定点把握に切り替わったばかりで、比較対象はないものの、県は感染者数が増加している可能性があるとして、予防を呼びかけている。

　新型コロナの定点報告は、インフルエンザと同じ医療機関が行っている。保健所管内別の１定点当たりの患者数は、むつ５・８３人、弘前３・４６人、八戸市・三戸地方３・３１人、青森市・東地方２・９２人、上十三２・５６人、五所川原２・１４人だった。

　インフルエンザは１定点当たりの患者数が一定数を超えると注意報や警報が発令される。新型コロナでは、まだ基準が定まっておらず、現時点で流行の判断は難しい状況だ。

　県内では定点把握前、新型コロナの感染者数がピーク時より大幅に減っていた一方、４月以降は１日に１００人を超える日も珍しくなく、下げ止まり状態だった。人流が活発になった大型連休中には、前週の同じ曜日を上回る日が続いた時期もあった。

　県は現状について「感染者数は増加傾向になっている」と分析。「手指消毒やマスク着用など、場面に応じた対策を心がけてほしい」と注意を促している。