Free「DC351」展示施設の外観発表 五戸町

ごのへ郷土館に設置されているDC351。右は復元された旧南部鉄道志戸岸駅舎
ごのへ郷土館に設置されているDC351。右は復元された旧南部鉄道志戸岸駅舎

五戸町は、同町豊間内のごのへ郷土館に設置している旧南部鉄道のディーゼル機関車「DC351」の展示施設の外観図を公表した。実際の駅舎をイメージし、車体の横にプラットホームを設置して屋根をかける。6月に着工し、年内の完成を目指す。

 DC351は、1969年に廃線となった同鉄道で現存する唯一のディーゼル機関車。1956年に製造後、五戸駅―尻内駅間で約10年間運行され、67年に日本冶金工業に譲渡された。これにより、68年の十勝沖地震を免れ、退役後は加悦かやSL広場(京都府与謝野町)に展示。昨年4月に55年ぶりの帰還を果たした。

 帰還後は鉄道愛好家が訪れたり、小中学生の社会科見学で使用されたりしてきたが、長期的な活用のため、車体の塗装修繕や展示施設の整備が必要となっていた。

 展示施設は建築面積144平方メートル、高さ約7メートルの鉄骨造り平屋建て。車体と並行する形で長さ9・4メートル、幅5メートルのプラットホームも設置。テーブルやベンチを設けるほか、イベント用のステージとしても使用できるようにする。

 車体の塗装修繕に当たっては、町民が作業の一部を体験するイベントも実施する予定。

 同館の三浦勉館長は「通年で活用できるようになると思う。防災教育だけでなく、地域の盛り上げにも生かしたい」と話し、完成を心待ちにしていた。

 
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