Free十勝沖地震で犠牲の先輩追悼/南部・名川中

十勝沖地震犠牲者の冥福を祈る生徒
十勝沖地震犠牲者の冥福を祈る生徒

南部町立名川中(甲地智弘校長)は9日、1968年の十勝沖地震による犠牲者6人の冥福を祈る、地震観音慰霊祭を同町の伊勢沢公園で開いた。1年生47人が参列し、命の尊さと防災の大切さをかみ締めながら、御霊(みたま)に手を合わせた。

 地震は同年5月16日午前9時48分に発生し、マグニチュード7・9、震度5を観測。強い揺れで地滑りが起こり、同公園の場所に立地していた旧名川町立剣吉中の生徒4人と卒業生2人が命を落とした。地震観音は72年に建立され、地元中学校が慰霊祭を行ってきた。

 甲地校長は「名川中にとってかけがえのない儀式。6人が安らかに眠れるよう願う」と式辞。2011年の東日本大震災や5日に発生した石川県能登半島での地震などに触れ、防災意識の向上を呼びかけた。

 生徒は1人ずつ献花し、哀悼の意を表した。三浦琉聖君(13)は「先輩方が地震で亡くなっていると知り、身の回りに危険があるのだと分かった。災害への備えについて家族と話し合いたい」と話した。

 
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