Freeハウスサクランボ収穫本格化/南部町
青森県南地方で唯一、サクランボの温室栽培を手がける南部町大向の「留長果樹園」(留目秀樹園主)で、収穫作業が本格化している。3日はスタッフ6人が、主力品種「佐藤錦」の摘み取りと箱詰めを行った。生産コストの高騰に直面しているが、留目園主は「作柄も良く、平年並みの収量が期待できそうだ」との見通しを示した。
ハウス物は露地栽培に比べ、病害の予防効果などが高いとされる一方、エネルギー価格の上昇で燃油代や電気料金がかさむ。箱などの資材も値上がりしており、経費は以前の2倍ほどに膨らんでいるという。
今季は秋冬が冷え込んだため、ボイラーでの加温は昨季より1週間ほど早い1月上旬に開始。春先の高温時は、窓の自動開閉で生育環境に注意を払った。
佐藤錦の収穫は4月下旬にスタート。3日はハウス4棟のうち2棟で摘み取りを行った後、サイズや色づきを確認して箱詰めした。
作業は今月下旬まで続く見込み。中旬には、県独自品種「ジュノハート」の収穫を予定している。
温室サクランボは、県内外のスーパーや百貨店、オンラインストアなどで販売される。留目園主は「旬が短い特別な果物。とれたてを味わって」とPRした。