Free南部弁伝承に尽力 柾谷さん文化庁長官表彰で祝賀会/八戸

「文化庁長官表彰」受賞祝賀会で記念の花束を贈られる柾谷伸夫さん(左)
「文化庁長官表彰」受賞祝賀会で記念の花束を贈られる柾谷伸夫さん(左)

昨年12月に文化庁長官表彰を受けた、八戸市公民館長の柾谷伸夫さん(74)の祝賀会が9日、八戸プラザアーバンホールで開かれた。関係者ら約300人が集い、長年にわたり南部弁の保存や伝承に尽力する柾谷さんの功績をたたえた。

 柾谷さんは「南部昔コ語り」の実演や指導、ラジオ講座の講師など、幅広い活動を展開。文化庁長官表彰では、こうした取り組みが国の国語施策の振興に多大な貢献をしているとの評価を受けた。

 祝賀会は市文化協会の泉紫峰会長、ビーエフエムの塚原隆市社長、デーリー東北新聞社の荒瀬潔社長の3人が発起人となり開催。熊谷雄一八戸市長や大島理森前衆議院議長をはじめ、柾谷さんと親交のある人々が青森県内外から出席した。

 冒頭には鮫神楽連中が式舞「番楽」を披露し、祝いの席に花を添えた。続いて発起人を代表して、塚原社長が「柾谷先生は地元にさまざまな文化を広めてくれたが、柾谷先生そのものが八戸にとっての文化だ」と祝辞を述べた。

 柾谷さんは「県内外からたくさんの人に集まっていただき感謝している」とお礼。自身の恩師であり「津軽昔コ」の語り部として活躍した故川村勝さんの思い出に触れ、「昔コに込められた地域の人の思いや願いを方言と共に、目の前の子どもたちに伝えるのが語り部の役目。空の上の勝先生に『頑張っているな』と言われるよう、微力ながらもう少し、方言の面白さを伝える活動を続けていこうと思っている」と力を込めた。
 

 
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