Free旧大蛇小跡地の工場視察 廃校利用の可能性探る/階上
階上町の旧大蛇小跡地を工場として活用する、八戸市のかねご製餡(中居林達也社長)は23日、現地の施設を町関係者らに公開した。荒谷憲輝町長らが農産物加工設備などを視察し、地域振興やさらなる雇用創出の可能性を探った。
町は昨年6月、閉校した大蛇、小舟渡両小の跡地について、プロポーザル方式で利用企業を公募。うち大蛇小跡地について、事業内容や金額などを勘案し同7月、同社に貸し付けることを決めた。
再利用に当たり、同社は約1億円をかけ、給排水設備を修繕したほか、床の張り替えや冷蔵、冷凍倉庫の増築などを実施。地元などから10人を新規雇用し、同12月に営業を開始した。
現在、工場では菓子製造販売会社に出荷するリンゴの加工品を手がける。23日は中居林社長らが皮や芯を抜く工程などを案内した。
受注は好調といい、中居林社長は「さらに5人ほど募集したい。季節に応じて扱う農産物を増やしていけたら」と展望を語った。
荒谷町長は「雇用につながる大きな工場ができ、誇りに思う。町の活性化につながる」と期待した。
一方、同時に募集していた旧小舟渡小は、活用先がまだ決まっていない。旧大蛇小の工場が順調に稼働していることも踏まえ、町は「条件を見直すなど、利用につなげられるようにしたい」と、再公募に意欲を示した。