Freeうま味、寒さでぎゅっと 新巻きザケ作り佳境

寒空の下、じっくりとうま味を凝縮させた新巻きザケ=12日、八戸市
寒空の下、じっくりとうま味を凝縮させた新巻きザケ=12日、八戸市

年末年始の贈答品として人気の新巻きザケ作りが、北奥羽地方で佳境を迎えている。八戸市湊町の山千岩村商店(岩村和夫社長)の工場では12日、約1週間前から軒下につるした45本が完成。寒空の下でうま味を凝縮させた冬の風物詩が歳末ムードを演出している。

 使用するのは、八戸近海で漁獲した雄のギンザケ。9月後半ごろから色や形の良いものを定期的に仕入れ、エラや内臓を取る下処理を済ませた後に塩漬けし、その後塩抜きを施してから乾燥させた。今年は計80本ほどを販売予定だ。

 秋サケは近年不漁が続いているが、創業以来、70年以上続く伝統の味を買い求めるリピーターも多く、製造に熱が入る。

 酒井博専務(64)は「仕入れ時の見極めや下処理を丁寧に行ったので、例年通りの良い状態に仕上がった。冬の味覚を楽しんでほしい」と語った。

 新巻きザケは13日から同社で販売する。

 
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