Free最大クラスの地震、津波を想定 野田村で防災訓練
最大クラスの地震や津波を想定した野田村防災訓練が23日、同村で行われた。沿岸部や中心部の住民が迅速に高台に移動し、災害時の避難ルートを確認。村や村消防団、自主防災組織など各団体は役割を再確認して相互連携を図った。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で3年ぶりの実施。村職員、消防団員らを含め計548人が参加。うち住民は354人で、車両避難は74台だった。
訓練は午前7時にスタート。防災無線や緊急速報メールなどで、村内に地震発生や大津波警報発令が伝えられた。住民は徒歩や車で避難場所に向かった。愛宕山に移動した佐藤俊子さん(86)は東日本大震災で被災した経験から、「足腰が弱くなっていて外に出るのは大変だけど、津波の時は早く逃げたほうがいい」と力を込めた。
村によると、14カ所の避難所への住民避難は30分以内に完了。災害対策本部を移す訓練も初めて行われ、担当職員が公用車やパソコンなどを野田中に移動させた。訓練終了後の講評で、小田祐士村長は「村民一人一人の避難する意識の醸成や行動が何よりも重要で、命を守ることの基本になる」と呼びかけた。
岩手県の津波浸水想定では、村内の防潮堤などが破壊された場合、沿岸部や中心部で高さ5メートル以上の浸水が発生すると推計。村役場は浸水深が最大7・78メートルに達する。
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