Free自然と共生、生活文化紹介 一戸・御所野縄文博物館で企画展

担当職員(右端)から企画展の解説を受ける来場者
担当職員(右端)から企画展の解説を受ける来場者

一戸町の御所野縄文博物館で15日、世界文化遺産登録1周年を記念した企画展「自然とともに生きる縄文人展」が始まった。土屋根の竪穴建物跡から出土した遺物の展示を通し、自然と共生してきた縄文人の生活文化を紹介している。同博物館など町内各所では23日まで「御所野縄文ウイーク」と題し、縄文文化の魅力を伝える催しを行う。

 企画展は遺跡西側の「DF22」と呼ばれる1棟の竪穴建物に焦点を当てた。発掘調査では、土器や弓矢の矢じり、木を伐採する石斧などの生活道具がまとまって発見された。縄文人が自然への感謝などを込め、建物を焼く「送り」の儀式に使ったと考えられる土器も一緒に展示している。

 博物館で行われる遺物整理の作業の舞台裏や、土器を観察する視点なども解説している。15日は町教委担当職員による展示解説も行われた。秋田県大館市から来場した地方公務員佐藤俊秀さん(43)は「発掘調査の成果や、遺物をどう整理しているかを詳しく知ることができた」と話した。

 御所野縄文ウイークでは同博物館で22、23日に「浄法寺漆×御所野縄文」と題し、漆と縄文文化を絡めた体験イベントを実施。23日午後2時から同町の映画館「萬代舘」で、奈良文化財研究所名誉研究員の岡村道雄さんによる縄文文化の講演会を開く。

 企画展は11月27日まで。入場無料(常設展は有料で高校生以下無料)。展示解説は同3日、19日も行う。

 問い合わせは御所野縄文博物館=電話0195(32)2652=へ。

 
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