Free南郷産ブドウの収穫量、過去最多 21年度、11・5トン
八戸市は4日、2021年度に市南郷地区で生産されたブドウの収穫量が11・48トンで20年度を1割ほど上回り、過去最多となったことを明らかにした。一方、八戸産ブドウを主原料とする八戸ワインの製造本数は5964本となり、新型コロナウイルス禍の影響で20年度から約1割減った。
市によると、21年度はキャンベルアーリー(3・22トン)やナイアガラ(2・89トン)、マスカット・ベーリーA(1・82トン)など11品種を収穫。うち7品種で収穫量が20年度を上回った。 今後は生産者と醸造業者の意見交換などを踏まえ、メルロー(赤)、シャルドネ(白)といったワイン専用品種に力を入れる意向という。
10アール当たりの平均単収は0・82トンで、20年度より約4%多かった。糖度も摘花を工夫するなどし、平均17・7度と20年度より1・9ポイント上昇、18度以上の品種は4から7に増えた。糖度と価格は比例しており、市は全品種で15度以上を目指す構えだ。
八戸産ブドウの使用割合85%以上が要件の八戸ワインは、製造本数が20年度を下回った。今後、東京の八戸都市圏交流プラザ・8base(エイトベース)やネットでの販売を通じ、地元以外の新たな販路を開拓する。
栽培されているワインの樹木は苗木を含め4万2328本で、20年度より2%(893本)増となった。
4日は市庁で、市南郷新規作物研究会議(会長・丹羽浩正八戸学院大教授)の22年度の初会合があり、出席した委員から、地域おこし協力隊の増員など生産者の人手不足対策を求める意見が出た。