Free高台などへの避難徹底を 久慈市が住民説明会 県の新たな津波浸水想定
岩手県が公表した最大クラスの津波の浸水想定を受け、久慈市は6日、市役所で住民説明会を開いた。市は高台などへの避難の徹底を呼びかけ、今後の取り組みとして、総合防災ハザードマップ見直しや津波避難計画の策定を急ぐ方針を示した。
説明会には約50人が参加。県の担当者が浸水想定のポイントを解説し、津波が押し寄せる時間が長く、浸水範囲が広がることなどを説明した。
県の想定では、津波は地震発生から30分程度で沿岸部に到達。防潮堤が破壊された場合、市内の最大津波水位は16・7メートルで、市中心部などは5メートル以上浸水する。
市は市内の浸水域について説明した上で、総合防災ハザードマップを本年度中に全戸配布し、津波避難訓練を10月中旬に計画していると強調。避難場所の環境整備や自主防災組織の活動促進など防災対策を進める考えを示した。
遠藤譲一市長は「高台に逃げる行動を、さらに強めなくてはいけない。大きな津波が来ても犠牲者を出さないための対策を講じていく」と話した。
参加した住民からは「車での避難も検討してほしい」などの意見が出た。
今後の住民説明会の日程は次の通り。開始時間はいずれも午後6時半。
▽7日=市防災センター▽8日=久慈地区合同庁舎▽9日=市中央市民センター