Free【月刊Dash】中1で三つの県記録保持/佐々木珠南(ウイング八戸)
長い手足を生かした、スケールの大きな泳ぎが持ち味。佐々木珠南(ウイング八戸)=八戸市立東中1年=は、第44回全国JOCジュニアオリンピックカップ春季大会(3月27〜30日・東京辰巳国際水泳場)で、女子短水路の200メートル個人メドレーと50メートル平泳ぎで東北学童記録、青森県学童記録に加え、県記録も塗り替えた。本年度はさらなる飛躍が期待されるスイマーだ。
スイミングスクールに通い始めたのは2歳ごろ。小学3年ごろには同世代の全国レベルのタイムを意識できるようになった。2019年8月には第42回全国JOC夏季大会の10歳以下女子50メートル平泳ぎで優勝するなど着実に成長。現在はウイング八戸に週6日通い、2時間で4泳法合わせて4千〜5千メートルを泳ぐのが日課だ。
小学校生活最後となった3月の全国JOC春季大会では11〜12歳の50メートル平泳ぎで2位、100メートル同で優勝、200メートル個人メドレーで2位。100メートル平泳ぎは県記録に0秒17及ばなかったが、ほか2種目は県記録保持者にその名を刻んだ。もっとも、本人は「新記録よりも、2位に負けたことの方が悔しい。もっと強くならないと」と向上心に燃える。
本年度は、全国中学校大会個人メドレー2種目での上位入賞が目標。全中は得意の長水路での戦いとなるだけに、周囲の期待も大きい。短水路の200メートル個人メドレーでは、ジャパンオープン(12月)のエントリー資格も得た。初めて国内一線級の胸を借りるレースとなる。
指導する小田切勇人コーチ(30)が「体幹、水中でのキックは素晴らしい。先々は国内のトップを狙える」と評価する逸材。レースのたびにタイムを短縮する伸び盛りの12歳は「将来は五輪選手になりたい」と高みを見据えている。
【略歴】ささき・しゅな 2009年6月生まれ。八戸市出身。市立白銀小-同東中1年。女子の50メートル平泳ぎ(長水路、短水路)と200メートル個人メドレー(短水路)の青森県記録保持者(今年3月末現在)。牛タンが大好物。身長162センチ。