FreeDX推進へIT企業と協定/九戸村
九戸村は24日、ソフトウエア開発を手掛けるネクスト(盛岡市、滝浦輝雄社長)と、村のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に関する連携協定を結んだ。人口減少が進む村の課題を解決し、行政事務の効率化や住民サービス向上、産業革新を進めるためのデジタル技術の活用について、新年度から同社の提案を受けて取り組む。
同社は昨年11月、久慈市と事業所開設の立地協定を締結し、電子商取引(EC)サイト開発などの事業を進めている。地域のデジタル化支援を拡充する流れの中で、今回は村の要請を受けて連携に至ったという。
今後は同社の社員が定期的に村を訪れ、課題を把握。業務自動化(RPA)の技術を活用し、少人数の職員でも効率的に事務をこなせる仕組みを提案する。人材誘致につながるリモートワーク環境の整備や、農林業のデジタルスマート化などの方策も提言する考え。
村役場で行われた協定調印式で、晴山裕康村長は「小規模な村でもDXの推進により、住民サービスの質を上げながら迅速な対応が可能になる。産業のデジタル化にも積極的に取り組む」と強調。滝浦社長は「当社の技術を生かし、地元に根差したデジタル化を進めたい」と意欲を示した。
村は4月から、IT分野に詳しい岩手県職員や民間企業の社員各1人の派遣も受け、DX推進体制を強化する予定だ。