Free雪かき、立ち往生「うんざり」 青森県内で記録的大雪
12月としては記録的な大雪に見舞われた野辺地町。住民は27日、前日夜から降り積もった雪かきに追われたほか、除雪車も町内をひっきりなしに回り、作業に当たった。国道4号や下北半島縦貫道路では、車両が立ち往生した影響で大渋滞が発生し、巻き込まれたドライバーは長い待ち時間に疲労の色を濃くした。
同町では同日午後1時に積雪87センチを記録。町内では幹線道路の雪かきが追いつかず、町に対して住民から除排雪を求める電話が多数寄せられた。町は同日夕、豪雪対策本部を設置し、除排雪作業の工程などを確認した。
国道4号では、平内町で起きた車両の立ち往生により、同町狩場沢―浜子区間が通行止めになった。野辺地町内まで渋滞の列が続き、一時は数時間、足止めされる車も出た。
国道沿いの同町二十平にあるLPガススタンドの従業員熊谷正彦さん(59)は「30年以上ここで勤めているが、これだけ長時間渋滞するのは初めて」と驚いた様子。「従業員が平内方面に住んでいるが、いつ帰れるのか」と心配そうに話していた。
思わぬ渋滞に巻き込まれた野辺地町の30代女性は「町内を移動したいだけなのに20分以上待たされている。早く解消してほしい」といら立ちを隠せない様子だった。
早朝から雪かきに追われた住民も、うんざりした表情。同町枇杷野の小濵齊次さん(78)は、自身の腰ほどの高さまで積もった雪を片付けながら「12月にここまで降ったのは記憶がない。雪かきは仕方ないことだけど、正直つらい」とため息をついた。