Free不登校、中学は過去10年で最多 青森県内20年度
青森県教委は13日、2020年度に県内の公立小中学校、県立高校、県立特別支援学校を対象に行った児童、生徒の問題行動・不登校調査の結果を発表した。不登校の子どもは小学校で357人と、過去最多だった前年度から1人減った一方、中学校では1116人と129人増加し、過去10年で最多となった。県教委学校教育課は「新型コロナウイルスの感染予防として学校が休校したことが影響した可能性もある」としている。
高校の不登校生徒は167人(前年度比29人増)だった。同課は「スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを配置し、個々の状況に応じた必要な支援を推進していく」と強調する。
県内のいじめ認知件数は4878件と、前年度から1284件減少した。このうち解消済みは79・3%に当たる3866件。千人当たりの認知件数は44・3件(10・1件減)だった。内訳は小学校3804件(929件減)、中学校910件(322件減)、高校135件(32件減)、特別支援学校29件(1件減)。
認知件数の減少理由について、同課は「新型コロナの影響で生活環境が変化し、児童、生徒の授業や学校行事、部活動が制限されたこと、差別や偏見が起きないようにこれまで以上に目を配ってきたことなどが考えられる」とした。
いじめの内容別では「冷やかしやからかい、悪口など」が2953件(971件減)で最多。「パソコンや携帯電話で誹謗(ひぼう)中傷」は特に高校や特別支援学校で目立った。
児童生徒や教師に対しての暴力行為の発生件数は、小学校1009件(56件増)、中学校282件(121件減)、高校35件(4件減)。小学校で増加したのは、特定の児童が暴力行為を繰り返している事案があったためという。