Freeごみ排出量横ばい全国43位 青森県19年度調査
青森県は22日までに、県内の家庭や事業所の2019年度ごみ排出量(一般廃棄物)をまとめた。1人1日当たりの排出量は1003グラム(前年比1グラム増)とほぼ横ばいで、全国順位は前年と変わらず43位だった。事業系の排出量が減る一方、生活系が増えた。要因として、消費増税に伴う買い換え需要などが推測されるという。
内訳は、家庭から出る生活系は682グラム(2グラム増)、会社など事業所から出る事業系は321グラム(1グラム減)だった。県は20年度の目標に生活系680グラム、事業系300グラムを掲げている。
県は生活系ごみが増えた理由として▽空き家解体などによる家具や生活品の排出量増加▽2月以降の新型コロナウイルス感染拡大防止措置に伴う巣ごもり消費や、家庭内の片付けによる排出量増加―などを指摘。
一方、事業系ごみの減少は▽古紙類の搬入規制や検査強化▽リンゴ黒星病による被害果の減少―などを要因に挙げた。
市町村別の1人1日当たりのごみ排出量をみると、新郷村が672グラムで15年連続最少。2位は六戸町で732グラムと続いた。八戸市は976グラムで21位だった。県南地方の最多は38位の六ケ所村で1174グラム。
ごみの総排出量は46万9430トン(0・9%減)だった。
行政によるリサイクル率は14・3%(0・2ポイント減)に後退。前年より二つ順位を下げて全国44位となった。リサイクルが進まなかった理由として、県は「民間回収の利用拡大が行政回収量の減少につながった」などとしている。
県は本年度から新たにごみの適正分別の推進を図る。リサイクル資源のごみを「原料」と認識してもらうため、市町村と連携してPR活動を行う方針。また、ごみ排出量を削減する取り組みとして、スーパーで賞味期限が近い商品を優先的に購入してもらう販促事業や、環境に優しい生活習慣の定着を呼び掛ける。