Free収賄容疑で西目屋村前村長を逮捕 タブレット入札巡り現金授受
西目屋村発注の物品購入の指名競争入札で、特定の業者に落札させるよう便宜を図り、見返りに現金を受け取ったなどとして、弘前署と青森県警捜査2課は8日、収賄と官製談合防止法違反、公契約関係競売入札妨害の疑いで、前村長の関和典容疑者(53)を再逮捕した。また、現金を渡したとして、贈賄と公契約関係競売入札妨害の疑いで、青森市のソフトウエア販売会社「よつば」の会社役員土岐恒純容疑者(53)を再逮捕した。県警は2人の認否を明らかにしていない。
関容疑者の再逮捕容疑は、2020年6月25日に行われた村が発注した西目屋小の児童用タブレット端末購入の指名競争入札で、よつばが落札できるよう有利な入札業者を選定し、同9月下旬ごろ、村内で土岐容疑者から現金数十万円を受け取った疑い。
土岐容疑者の再逮捕容疑は、よつばが落札することを承諾すると見込まれる入札業者を選定させて、落札し、関容疑者に謝礼などとして現金数十万円を渡した疑い。
県警や村によると、問題となった物品は同校の児童用タブレット端末52台など。小中学生に1人1台のパソコンを整備する政府の「GIGAスクール構想」を受け、購入した。契約金額は752万4千円(税込み)で、予定価格は非公表。入札にはよつばを含め計4社が参加していた。
贈収賄事件に発展したことを受け、県警の上田修刑事部長は8日、同署で記者会見し、「官製談合防止法違反容疑だけでは真の意味で不正をただせないと思っていた。ここまでこぎ着けられてほっとしている」と述べた。
関容疑者は、村発注の村給食センターに設置する調理機器の賃貸借契約や、除雪用重機や教職員用パソコンの購入の際、指名競争入札などで特定の業者が契約、落札できるよう便宜を図ったとして官製談合防止法違反などの疑いで3度逮捕、起訴されている。今年1月15日に村長を辞職した。