Free洋野町のシイタケ菌が宇宙へ 復興支援感謝のメッセージ発信/宿戸小で出発式

出発式で洋野町産シイタケの種駒を託す町立宿戸小の児童
出発式で洋野町産シイタケの種駒を託す町立宿戸小の児童

東日本大震災から10年の節目に、宇宙から世界に対して支援に感謝するメッセージを発信する「東北復興宇宙ミッション」の一環として、洋野町のシイタケの種駒が、5月に国際宇宙ステーション(ISS)へ向けて打ち上げられる。1日は町立宿戸小(小野紀子校長)で出発式が行われ、同校3年の児童10人が宇宙に飛び立つシイタケの種駒を見送った。

 同ミッションは岩手、宮城、福島の沿岸42市町村が参画する実行委員会(山崎直子委員長、事務局・一般財団法人ワンアース)が取り組んでいる。ご当地の花や農産物の種などを集めて、ISSの日本実験棟きぼうに持ち込んで情報発信し、地球に戻してからは被災地の産業創成に生かすほか、震災の記憶を伝承する一助にする計画だ。

 洋野町のシイタケの種駒などが詰められた専用カプセルは、5月に米国フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げるロケットに積み込まれる。ISSでは約1カ月半保管して地球を約700周させた後、7月に洋野町に戻す。

 宿戸小3年児童は、この日に備えて町の特産物であるシイタケについて事前に学習。出発式では、ワンアースの長谷川洋一代表理事らにシイタケの種駒を託した。

 真下遥陽君(9)は「洋野のシイタケ菌が、宇宙に飛び立つなんてすごい」と笑顔。御厩敷汐南(おんまやしき・せな)さん(9)は「無事に宇宙から帰ってくるのが楽しみ」と期待に胸を膨らませた。
出発式で洋野町産シイタケの種駒を託す町立宿戸小の児童

 
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