Free先人が切り開いた成果誇らしく 馬淵川放水路「選奨土木遺産」認定記念式典/八戸、治水と地域発展に寄与
八戸市の馬淵川放水路が、治水と地域発展に寄与したとして土木学会(本部・東京)から「選奨土木遺産」に認定されたことを受け、市は25日、八戸グランドホテルで記念式典を行った。参加した関係者約40人は、先人たちの苦労や努力に思いをはせた。
選奨土木遺産は、歴史的土木構造物の保存や市民へのPRを目的に2000年に創設。三戸町と二戸市をつなぐ青岩橋が06年度に認定されており、八戸市では初の認定となった。
馬淵川放水路の完成により、新井田川との合流部である湾曲した河口部が改善され、洪水の不安が解消された。市民の命と財産が守られた上、臨海工業地帯の発展と雇用も生み出したことが評価された。
式では、土木学会東北支部長の梅野修一国土交通省東北地方整備局長が「放水路が、先人たちの苦労によって完成した施設であると知ってもらい、一層市民に愛されるようになれば」とあいさつ。市民を代表して小林眞市長と、推薦者の八戸工業大学の金子賢治教授に認定証を手渡した。
小林市長は「先人や関係者が未来を切り開いた成果が認められ大変誇らしい。これからも保全に努めたい」と認定を喜んだ。
記念講演では、八戸工業大学の佐々木幹夫名誉教授が、資料を用いて馬淵川河口改修計画の歴史を紹介した。 認定証は来年1月4日から、市庁舎別館1階で展示する。