Free農作物被害防止へ三戸で研修会 猟友会メンバーら、わな猟学ぶ
ニホンジカなどの目撃件数や農作物被害の増加を受け、猟友会の会員らで構成する三戸町有害鳥獣被害対策協議会は24、25の両日、技術向上研修会を実施した。町独自としては初めて開催し、会員らが効果的なわなの設置方法を学んだ。
三八地域の本年度のニホンジカ目撃頭数は20日現在で76頭で、前年同期を13頭上回っている。有害鳥獣の捕獲方法には、猟銃とわな(箱わな、くくりわな)があるが、町内にはわな猟の経験者が少ないため、研修会を開いた。
参加者は、佐賀県鳥栖市の狩猟用具メーカー・三生の和田晴美取締役を講師に、初日は町中央公民館で被害状況や捕獲機の性能などを学び、最終日は現地講習に臨んだ。
現地講習には6人が参加し、町内でシカの目撃情報が多い場所や農作物被害があった果樹園などを視察。和田さんは町周囲の地形を分析し、「それほど山が高くないため、林道や沢を伝ってシカやイノシシが入って来やすい」と解説した。
町内の畑で行った捕獲機設置研修では、参加者がシカの通るけもの道や木の枝を食べた跡、ふんなどを手掛かりに、設置ポイントを検討。場所に応じたわなの使い分けを学んだ。
協議会事務局の町農林課の梅内翔吾主査は「先進地から学ぶことは多い。研修を重ね、対応力を強化したい」と話した。