十和田市の十和田観光電鉄（佐藤行洋代表）は８日、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言を受け、夜行高速バス「シリウス号」を同日から運休すると発表した。また、同社が運航する十和田湖遊覧船の開始日について、再延期することを決めた。
　シリウス号は国際興業と共同で運行し、ＪＲ七戸十和田駅―東京駅を一日上下１往復している。十和田観光電鉄によると、新型ウイルスの影響で、４月の予約状況は昨年比約９割減となっていた。運休は緊急事態宣言の期間に合わせ、５月６日まで。購入済みの乗車券は、料金を払い戻す。
　また、遊覧船は当初、１１日にスタートする予定だったが、１８日に延期。宣言を受け、運航開始日を決めずに再び延期を決めた。７日時点で大型連休期間中に国内団体予約が数件入っており、同社としてはこの時期の運航開始を目指したい考えだが、先行きは不透明という。
　佐藤代表は「貸し切りバスも予約がなく、先が見えない状況。遊覧船（の運航）を開始しても減便もあり得る」と、観光業に及ぶ打撃に不安を隠せない様子だった。