北奥羽地方の文化や学術、産業、スポーツなどの分野で著しい功績のあった個人と団体をたたえる「第５３回デーリー東北賞」の贈呈式が１３日、八戸市のデーリー東北新聞社で行われ、受賞者が喜びを胸に今後のさらなる飛躍を誓った。

　デーリー東北賞を受賞したのは、長年八戸地方の歴史を調査研究している八戸歴史研究会会長の三浦忠司さん（７６）＝同市＝と、半世紀以上にわたり幼児教育に力を注ぐ千葉幼稚園名誉園長の千葉多香子さん（８６）＝同市＝、環境をテーマにしたさまざまな研究が世界大会でも高評価を受けている青森県立名久井農業高環境システム科環境研究班の２個人１団体。

　式典では、広瀬知明社長が受賞者に賞状と副賞を授与。「八戸藩をメインとした研究の成果は、貴重な資料となっている。今後も郷土の歴史を掘り起こし、八戸の未来を探る上でのヒントを与えてもらいたい」（三浦さん）、「幼児教育に尽力する一方、親子の育ち合いを実践し、他に先駆けて男性の育児、教育参加をうながしてきた。これからも親と子の成長を見守ってほしい」（千葉さん）、「地球規模の課題に挑み、活動と数多くの授賞は複数年にわたる。名久井農業高で得た知識と経験、仲間との友情、途上国への支援という志を胸に、次のステージへと飛躍してほしい」（環境研究班）とそれぞれの功績をたたえた。

　デーリー東北賞は１９７１年に創設し、受賞者は８９個人、５２団体となった。