二戸市出身の４兄弟ロックバンド「ＳａＴｏＭａｎｓｉｏｎ（サトウマンション）」が２６日、同市のなにゃーとで音楽イベント「南部事変２０２４」を開催する。結成１０周年の２０２６年に九戸城跡でのライブを目指しており、幅広い世代への認知度向上に向け、今年初めて入場無料とする。

　バンドは、本年度に新設された岩手県立北桜高の校歌「栄光」の作詞作曲を手がけた。今回のイベントは地域の若い世代と一緒に盛り上げようと、市内の学校などと連携。同校の全生徒が一人ずつ書いた「栄光」の文字をモザイクアートに加工し、４兄弟をデザインしたポスターも制作した。

　当日は午前１１時に開演。初めに４兄弟の母校の市立石切所小マーチングバンドが演奏する。４兄弟の演奏に合わせ、福岡高書道部がパフォーマンスを披露。東日本大震災をテーマにした代表曲「明日を」の歌詞を、書で力強く表現する。

　地元の若者が生バンドの演奏に合わせて歌う企画や、「栄光」の編曲を担当した音楽家の太田代将孝さんによるステージもある。

　サトウマンションのステージは午後３時１０分ごろ開演。「栄光」のロックバージョンや、「明日を」「ＦＬＹ　ＡＷＡＹ」などを熱唱する予定だ。会場ではこの他、地元食材を使った料理の出店販売もある。

　多くの人に同バンドの魅力に触れてもらうため、入場を無料に。イベントの費用はクラウドファンディングで調達した。

　開催に向け県や市、民間団体などによる実行委員会を組織し、このほど市役所で会見。三男でボーカルの佐藤和夫さん（３７）は「２年後に九戸城の広い敷地に集客し、ライブをやりたい。その夢に向かうストーリーを、今回の来場者と共有できれば」と話し、同バンドを知らない人にも参加してほしいと呼びかけた。

　問い合わせは盛岡クラブチェンジ＝電話０１９（６５２）７１８２＝へ。