Free【みちのく生き物観察記】クサギカメムシ

住居や小屋などに侵入しようとするクサギカメムシ=10月、八戸市南郷
住居や小屋などに侵入しようとするクサギカメムシ=10月、八戸市南郷

全国の平地から広葉樹林にかけて普通に見られる、身近な昆虫。体長15ミリから20ミリほどの大型のカメムシだ。しかし昆虫類では一、二を競う嫌われ者。理由は触ると臭いにおいを出すことと、秋から冬にかけて屋内に入り込むことだ。

 カメムシの出すにおいは外敵からの防御とともに集合フェロモンになっているそうで、手などに付着すると洗ってもなかなか落ちない。また成虫で越冬するため、晩秋になると家の中に入り込む。家の周りにミントなど植えてあれば少しは避けられるようだが、それでも侵入は避けられず、山あいの住居や旅館などではガムテープで捕獲する。

 悪臭のガスを放つ別種のゴミムシと総称して、放屁虫(へっぴりむし、へふりむし、へこきむし)などと言い、俳句の秋の季語にもなっている。

 
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