Free三戸産紅玉、むつに出荷 ワイン用、品質上々 梅内りんご組合
三戸町の梅内りんご組合(長根斉組合長)は15日、むつ市のサンマモルワイナリー(北村良久代表)へ町産の「紅玉」を出荷した。数量は昨年と同量で過去最多の10トン。春の霜害が不安視されたが、秋の寒暖差で品質は上向いているという。紅玉は同社の「紅玉りんごワイン」などの原料となり、来年のゴールデンウイークごろからの販売を見込む。
両者は2018年に紅玉の売買契約を締結。紅玉を使ったワインは酸味を生かし、繊細ながらもシャープな飲み口が魅力だ。今年は1本720ミリリットル換算で、約1万5千本分の製造を予定する。
組合によると、つるが短い紅玉は着色を促す葉摘みで落果しやすく、栽培管理に手間がかかる。加工用と決まっている同社との取引は葉取らずで済むため、省力化が図れる。長根組合長は「作業を4、5日短縮できるのが利点。良いワインになってほしい」と力を込める。
同日は関係者計約20人が、組合の共選場で出荷作業に励んだ。同社第2工場製造部の笠井卓課長は「今年も立派な紅玉でうれしい」と生産者をねぎらう。青森県産リンゴの知名度から、地域にとどまらず首都圏でも人気が高いといい「醸造、生産共に増えていけば」と期待を寄せた。