Free海水運びから煮詰めまで丹念に 階上・道仏小児童が「俺たちの塩づくり」

海水から塩を取りだした児童たち
海水から塩を取りだした児童たち

階上町立道仏小(長根朋子校長)3年生の体験学習「俺たちの塩づくり」が9日、同校で行われた。児童9人が、自らくみ上げた海水を煮詰めて塩を完成させ、昔ながらの製塩の苦労と達成感を味わった。

 旧小舟渡小時代の2012年から、地元で製塩を続ける佐京剛さんを講師に招いて毎年実施。同校が20年度に閉校した後は、統合先の道仏小が受け継いでいる。本年度は小舟渡海岸で5月、バケツリレーで海水105リットルをくみ上げ、佐京さん方で最初の煮詰め作業を実施。7月には子どもたちも煮詰め作業で水分を飛ばす、袋に入れてさらに乾かした。

 この日は水分の蒸発が進んだ塩を鍋に入れ、さらに加熱。木べらで慎重にかき回し続けて水分を飛ばし、計2・1キロの塩を取り出した。

 子どもたちは佐京さんから「海水100リットル当たり2~2・5キロの塩が含まれているから、今回は大成功」と太鼓判を押され、「やったあ」と大喜び。いりたてのポップコーンに、できあがったばかりの塩をまぶして試食しながら、これまでの活動を振り返っていた。

 葛巻希彩(のあ)さんは「塩ができるまで、こんなに時間がかかるんだ―と驚いた。自分たちで取り出した塩だから、やっぱりおいしい」と笑顔を浮かべた。

 
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