Free山形村短角牛料理、地元提供強化を 久慈でレシピ指導会
久慈市の山形村短角牛活性化推進協議会(中屋敷稔会長)は23日、地元の飲食店や観光関係者らを対象に、短角牛をはじめ地元食材を使った料理のレシピ指導会をセンターハウス平庭山荘で開いた。短角牛の地元取り扱い強化、訪日外国人の誘客につなげるのが狙い。参加者は、ホテルニューオータニ(東京)の太田高広・執行役員副総料理長を講師に、趣向を凝らしたステーキやカレー、サンドウィッチなどの作り方を学んだ。
同協議会によると、特産の短角牛は年間で約150頭が食肉となっているが、大半が首都圏など岩手県外に出荷され、地元では食べられる場所が少ない。食肉頭数の伸び悩みも課題となっている。
指導会は、地元飲食店などでの牛肉のメニュー化、短角牛を生かしたツアー造成などを推進し、観光客らの受け入れ強化につなげるため、観光庁のガストロノミーツーリズム事業の採択を受けた市の委託で初開催した。ホテルニューオータニで9、10月に「県産牛」肉フェアを展開しているのが縁で、同ホテルから講師を招いた。
平庭山荘「やまぼうし」の調理場では、太田副総料理長が短角牛肉の中で比較的安価な部位を使った「レモンステーキ」や「バタービーフカレー」「コンビーフサンドウィッチ」、採れたてマツタケ入りの「ビーフコンソメスープ」などを提案し、作り方を伝授。
「部位の特徴を理解し、料理に一工夫することが大切だ」などとアドバイスしていた。
参加者は動画や写真を撮影したり、メモを取ったりして熱心に聞き入っていた。同市の道の駅いわて北三陸に出店する北三陸にしやま食堂の工藤統永代表(47)は「バタービーフカレーは思った以上に肉が軟らかかった。いい肉だけに商品の価格設定が難しいところだが、店でのメニュー化を考えてみたい」と話していた。