Free23年度の新規就農者29人増 286人、過去4番目の多さ/青森県内
青森県が29日発表した新規就農状況調査によると、2023年度の新規就農者数は前年度比29人増の286人で、統計を開始した1988年以降、4番目に多かった。農業法人への就職などに伴う非農家出身者の新規参入が目立った。農林水産部の栗林豊次長は「さまざまな産業が人材確保で競合する中、農業が魅力ある職業として選ばれているのでは」と分析する。
各市町村や農業委員会、県農協中央会など関係機関が把握するデータをまとめた。
新規就農者のうち、新規学卒者は60人(前年度比9人減)。他産業などからの就農者を見ると、農家出身は84人(5人増)、非農家出身が142人(33人増)だった。年代別では10~20代117人(7人増)、30代68人(2人増)、40代57人(16人増)、50代35人(増減ゼロ)など。
営農類型別では果樹が103人(44人増)で、現在の集計方法に切り替えた07年以降最多となった。価格が安定し、輸出が好調なリンゴ生産への注目度が高まっていることや、農業法人による積極的な雇用も反映されているとみられる。野菜は72人(7人増)、畜産が59人(17人減)だった。
経営形態別では独立自営就農118人(18人増)、法人就職129人(20人増)。地域別では中南地域が110人(43人増)と最も多く、次いで上北47人(15人減)、三八43人(3人減)などとなった。
県は農業の魅力や支援制度に関する情報発信などを通して、新規就農者の確保をさらに進める方針。市町村や関係機関とも連携し、切れ目のないサポートを行うとしている。