Free夏季の救急出動増加に対応 「日勤救急隊」試験運用始まる

急病人の要請を受け初出動する日勤救急隊=1日午前9時半ごろ、八戸消防署
急病人の要請を受け初出動する日勤救急隊=1日午前9時半ごろ、八戸消防署

夏季の救急出動増加に対応するため、八戸消防本部は1日、八戸市内で日勤救急隊の試験運用を開始した。1カ月間限定で非常用救急車を活用し、各署所から交代で職員を派遣する形で、平日の日中(午前9時~午後4時)のみ活動する3人1組の1隊を編成。初日から3件の出動要請に対応し、トラブルはなかった。同本部は試験運用の効果や課題を検証し、今後の救急搬送体制を検討する。

 管内では高齢化を背景に出動件数が増加傾向にあり、昨年は1万5222件と過去最多を更新した。大半が市内の要請で、特に気温が高まる8月の日中に出動が集中。現場到着までの時間短縮や救急隊員の負担軽減を図るため、試験運用に踏み切った。

 日勤救急隊は原則として八戸消防署に待機し、連続出動などで空白エリアが生じる場合は、カバーのため市庁など市内3カ所の公共施設で待機する。

 初日は午前9時半ごろ、市内の同地区で2件の救急要請が同時に入ったことから、日勤救急隊が初出動した。この日の隊長を務めた同本部指令救急課の辻井信二副参事兼救急管理班長は「隊員は毎日入れ替わるが、普段からどの部署でも活動できるよう訓練しており、打ち合わせも十分行ったので不安なく活動できた」と手応えを語った。

 一方、出動の約半数は軽症だという。同本部は「救急車を呼ぶか迷ったら青森県が開設した相談専用回線の#7119を活用し、本当に必要な方が要請できるよう協力をお願いしたい」と適正利用を呼びかけた。

 
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