Free人材確保へ強みアピール 来春大卒者ら対象 八戸で合同企業説明会

企業の人事担当者(右)の説明を熱心に聞く学生=8日、八戸市
企業の人事担当者(右)の説明を熱心に聞く学生=8日、八戸市

2025年3月に卒業する大学生らを対象に、八戸公共職業安定所などが主催する合同企業説明会が14日、八戸プラザアーバンホールで開かれた。企業側は管内を中心に46社が参加。学生優位の売り手市場が続く中、企業は人材の確保に向けて強みを売り込んだ。

 今回から企業が就活解禁前のインターンシップ(就業体験)で得た学生の情報を選考に活用することが初めて認められたことで、事実上、就活開始が前倒しになっている。就職情報会社ディスコの調査によると、就職活動が本格化した3月1日時点で内定を得た学生は全体の43・2%で、前年の32・4%から10・8ポイント伸びている。

 参加した学生は県外も含め48人(専門学生41人、大学生5人、大卒後3年以内2人)。学生は興味のある企業のブースを訪れ、人事担当者から事業内容や福利厚生などを聞いた。

 同安定所によると、22年度の説明会ではIT系企業のブースに学生が集まる傾向があったことから、今回はIT関連を増やした。

 コロナ禍前は約90人の学生が参加していたが、今回は22年度より24人少なく、新型コロナの感染対策を講じて実施した20年度の57人を下回った。オンライン開催とした21年度を除き、参加学生は減少傾向だ。

 同安定所の担当者は「企業と直接対面して話を聞いた方が得るものは多いとは思うが、今後は参加しやすいオンラインも検討する必要がある」と話した。

 八戸市のある企業経営者は自社の状況を踏まえ、「高卒者はなかなか定着しないので、大卒者を採用したい」と本音を吐露。企業説明会には積極的に出席し自らPRを行っているといい、「採用活動は企業にとって一番大事なこと。学生と会うことで信用できる企業だと感じてくれれば」と話していた。

 
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