Free正月向け「赤物」で活況/八戸市第2魚市場
年末年始の仕入れ真っただ中の八戸市第2魚市場で26日、キチジ(キンキン)やメヌケ類などの通称「赤物」の競りが活況を呈した。八戸地方では祝いの席で重宝される魚で、この時期は飲食店やおせちの商材などとして引き合いが強い。正月料理も多様化しているが、関係者は「正月らしい魚として、今でも需要がある」と強調。鮮やかな赤色が市場で存在感を示している。
八戸港では、2014年まで中型底引き網船がロシア千島海域で赤物を漁獲しており、お盆や正月向けに盛んに取引が行われていた。近年、水揚げ数量は少なくなったが、八戸近海で漁獲したものが市場に並んでいる。
同日も、近海で操業したはえ縄漁船水揚げの赤物が競りに掛けられた。数量はわずかだったが、高値でキチジが1ケース(約7キロ)5万円、コウジンメヌケも1匹(約6キロ)3万円など正月需要を反映した値が付いた。
鮮魚店「福真」八食センター店長の福田眞幸さんは「いまだに需要があり、買い注文もある。(年末年始の赤物は)地域に残る風習なので、大事に食べてほしい」と話していた。