Free子育ての悩みや意見、率直に 「こども未来県民会議」初会合/青森県
青森県の子育て支援策立案のため、県民の生の声を聞く「こども未来県民会議」の初会合が10日、青森市内で開かれた。会議は宮下宗一郎知事が知事選で公約に掲げた、合計特殊出生率2以上への道筋を付ける「青森モデル」確立に向けて設置。公募や団体推薦によって選ばれたメンバーが子育ての楽しさや苦労、必要とする支援などを率直に訴えた。県は集めた意見を子育て施策に反映させる。
県内では少子化に歯止めがかからない。2022年の出生数は5985人と過去最少を記録。合計特殊出生率も1・24で過去最低だった。青森モデル確立を掲げる宮下知事は、就任直後の県議会で減少傾向の出生率について「今任期中で上昇トレンドに乗せたい」と意欲を示している。
会議のメンバーは子育て中の人やシングルマザー、不妊治療経験者など30~50代の女性10人(公募7人、団体推薦3人)で構成。任期は24年度末までで、初会合では宮下知事と意見交換した。
メンバーは「子育て費用は児童手当では賄いきれない」「職場の人手が足りず、育児休暇を言い出しづらい」など日頃の悩みを打ち明けた。「子育ての負担を減らす方に目が向きがちだが、子育てを楽しむという視点の支援も必要では」「子どもの預け先やファミリーサポートなどをもっと充実させるべきだ」といった施策の提案もあった。
宮下知事は「本音ベースの話を率直に聞くことができ、政策の『種』を見いだせた。ここで出た意見は基本的に全部やりたい。段階的にでも確実に進めていきたい」と述べた。
次回会議は12月に予定する。より幅広く意見を募るため、県内各地でワークショップも開催する方針。