Freeさらば「リゾートあすなろ」 観光列車、12年半の運行に幕
大湊線などを走るJR東日本の観光列車「リゾートあすなろ」が20日、ラストランとなる団体臨時列車「ありがとう リゾートあすなろ号」として運行され、約12年半にわたる運用を終了した。車体は今後改造され、新たな観光列車にリニューアルされる。
リゾートあすなろは2010年12月の東北新幹線新青森駅開業に合わせデビューした。2両編成で、ディーゼルエンジンと蓄電池を組み合わせたハイブリッド車両「HB―E300系」を採用。ゆったりした座席や大きな車窓が特徴で、イベントや多客期の臨時快速列車として2編成が運行された。
この日はデビュー当初のコースが再現され、始発の新青森から奥羽線、津軽線で蟹田を経由し、青い森鉄道線、大湊線で大湊へ。その後、終着の八戸へ向かい、乗客が車窓から陸奥湾など沿線の景色を楽しんだ。
列車が好きで、家族4人で最終運行を見ようと大湊駅を訪れた、むつ市立苫生小4年の川口雄聖君(9)は「あすなろは正面のマークがかっこいい。乗ったことがなかったので、なくなるのは残念」と惜しんだ。
運行を終えたリゾートあすなろは車体の改造を経た後、本年度冬ごろから青森、岩手両県を運行する「ひなび(陽旅)」と、来春から南東北を巡る「SATONO(さとの)」として、それぞれ新たに運行される予定。