Freeザゼンソウ、参道にひっそり/南部町・法光寺

見頃を迎えているザゼンソウ=25日、南部町の法光寺
見頃を迎えているザゼンソウ=25日、南部町の法光寺

南部町の法光寺の境内で、ザゼンソウが見頃を迎えている。気品あふれる濃い紫色の「仏炎苞(ぶつえんほう)」に守られるように咲く黄色い花々が里山に春の訪れを告げている。

 ザゼンソウは大きな苞に包まれ、小さな花が密集して咲くサトイモ科の多年草。仏炎苞の重なりが仏像の光背に似ており、中の黄色い花が座禅を組む僧侶の姿に見えることが名前の由来だ。

 法光寺にある国有形文化財の三重塔「承陽塔(じょうようとう)」に続く参道にひっそりと咲く。同寺院東堂の楢山武德さん(79)が知人から球根を分けてもらい、植えた。以来、約40年にわたり、毎年花を咲かせている。

 楢山さんによると、見頃は3月いっぱい。「曹洞宗は禅宗とも呼ばれており、法光寺にふさわしい花。繁殖力が強く、生命感にあふれている。毎年この花を見ると、春が来た感じがする」と笑顔を見せた。

 
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