Free【北奥羽の地名】奥戸(大間町)/二つの川が合流する地点

北奥羽の地名
北奥羽の地名

【奥戸=おこっぺ】

 大間町中西部に位置する「奥戸」地区は、対岸の北海道松前地区に最も近く、海路の拠点として古くから発展。町の中でも、いち早く開けてきた集落だ。

 町史などによると、奥戸は、もともとは「オクノヘ」との呼び方だった―という説もあるが、アイヌ語に由来して名付けられたという説が最有力。アイヌ語で「オ」は川尻、「ウコッ」は交わる、「ペ」はものという意味。同地区では奥戸川と小川代川の二つの川が海岸線の近くで合流しており、こうした土地柄から「オコッペ」と呼ばれるようになったとみられている。

 北海道北東部の紋別郡にあり、同じ読み方の興部町も、興部川と藻興部川が合流してオホーツク海に注いでいたことから、アイヌ語がなまって「オコッペ」との地名になったとされる。

 地理的な条件は、大間町の奥戸と酷似しており、このことからも、アイヌ語説が有力という。奥戸地区は、大間地区に並ぶ町の一つの拠点集落。本年度には、防災公園につながる新たな町道の整備などが計画されている。

 
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