Free漁獲量13万1937トン、過去最低 サバなど主力魚種不振/22年青森県
青森県が21日発表した2022年の県海面漁業調査によると、漁獲量は4年連続減の13万1937トン(前年比8・8%減)で、統計を始めた1958年以降で最低となった。金額は外食需要の回復や魚価が高値で推移したこともあり、394億561万円(20・3%増)だった。マイワシやスルメイカ、サバなど主力魚種が振るわなかった一方、ホタテガイやマグロは好調だった。
魚種別で見ると、サバは4124トン(66・7%減)、4億1900万円(59・0%減)と大幅減。太平洋の資源は増加傾向だが、道東沖や八戸沖で漁場がほとんど形成されなかった。
マイワシは1万3624トン(30・7%減)、5億1400万円(26・4%減)。北部太平洋全体での漁獲量は前年より増加したが、燃油代の高騰などで八戸港への水揚げが少なかったとみられる。
慢性的な不漁が続くスルメイカは6579トン(13・8%増)、56億800万円(41・4%増)と増えたが、過去5カ年平均に比べると大きく落ち込む。サケは547トン(0・1%増)、4億8500万円(19・3%減)で、沿岸の水温上昇などによる稚魚の生存率低下が響いている。
ホタテガイは7万8144トン(0・3%増)、156億2984万円(14・8%増)と2年連続で100億円を超えた。マグロは784トン(18・3%増)、25億908万円(43・4%増)。事業拡大が続くニジマスは1676トン(47・0%増)、8億8850万円(43・4%増)と過去最高を更新した。
厳しい漁獲状況が続く中、県は23年度から「つくり育てる漁業」の取り組みを本格化させる方針。県水産振興課の白取尚実課長は「資源管理を徹底しながら、養殖など自力で稼げる部分を増やすことで振興を図っていきたい」と述べた。
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