Freeサバ不漁、ブランド認証ならず 八戸市内2業者の加工品

サバを使った水産加工品を試食する委員=7日、八戸市
サバを使った水産加工品を試食する委員=7日、八戸市

八戸市が独自で実施する市水産物ブランド認証制度で、審査を担う戦略会議が7日、市内で開かれ、市の補助事業を活用して開発されたサバ加工品の試食が行われた。八戸港の記録的な不漁を背景に、出品した2社とも同港産サバを使用するとの条件を満たせず、認証には至らなかった。商品は年度内の完成を経て随時販売される予定。

 会議は2020年11月の設置で、今回が8回目。外部委員で組織し、認証の審査などを行う。

 今回出品した2社は、いずれも同市の水産加工会社でマルカネと武輪水産。ともにサバの加工品を主力とする両社は試作品の製造に当たり、市から経費の補助を受ける事業に採択されており、オリジナル商品の開発を進めてきた。

 認証を受けるには▽八戸で水揚げされた水産物を主原料とする▽既存商品ではない―といった要件を満たす必要がある。ただ、今季は同港でのサバの水揚げが激減。出品した2社とも原料の確保に難航し、要件を満たせなかった。

 この日、八戸パークホテルで開かれた会議には、委員6人(リモート含む)や熊谷雄一市長らが出席。マルカネの「ワインしめさば」、武輪水産の「ゴロっとさばの和風グリーンカレー」をそれぞれ試食した。

 ワインしめさばは同市の「はちのへワイナリー」とコラボレーションした商品で、洋食にも合う風味豊かな味わいが特長。グリーンカレーは、サバと千切りたけのこの食感が魅力で、まろやかな味に仕上げた。

 2商品について、委員はいずれも品質の良さを高評価。今後に向け、価格帯やパッケージ、販促方法などを助言した。

 その後の協議では、近年の不漁を踏まえ、事業採択の際に魚種を限定せず、対象を原材料が同港産の加工品全般にまで広げてはどうか―などの意見が出た。

………………………………………

※地域のニュースはデーリー東北で。まずはアプリをダウンロードしてお試しください。無料コンテンツもたくさんあります。
https://www.daily-tohoku.news/user-guide-app

 
お気に入り登録