Free2個人1団体の功績たたえる/デーリー東北賞、特別賞贈呈式
北奥羽地方の文化や学術、産業、スポーツなどの分野で著しい功績のあった個人と団体をたたえる「第51回デーリー東北賞」と、その年に輝かしい功績を上げた個人・団体を顕彰する「デーリー東北特別賞」の贈呈式が15日、八戸市のデーリー東北新聞社で行われ、受賞者が喜びを胸に今後のさらなる飛躍を誓った。
デーリー東北賞を受賞したのは、木のからくり作家として活動し、国内外で個展を開催するなど、からくりおもちゃの魅力を発信する高橋みのるさん(63)=同市在住=と、1996年に発足し、二戸市を拠点に漆搔き技術の継承や漆の生産量確保に取り組んできた日本うるし搔き技術保存会(工藤竹夫会長)の1個人1団体。
特別賞は今年5月、ブラジルで開催された聴覚障害者の国際総合スポーツ大会「デフリンピック」の陸上男子100メートルで金メダルを獲得した佐々木琢磨さん(29)=五戸町出身、宮城県在住=に贈られた。
式典では荒瀬潔社長が受賞者に賞状と副賞を授与。出席者が拍手と、両手を顔の横でひらひらと動かす拍手を表す手話で受賞者を祝った。
荒瀬社長は「一連の作品は無機質な時代に、私たちに人間本来の姿を実感させてくれる」(高橋さん)、「日本文化そのものを守り続ける戦い。文化継承と産業振興にかける力強く息の長い活動に心より声援を送る」(日本うるし搔き技術保存会)、「障害を克服し、コロナ禍でも夢を失わず世界の頂点に立ったことは特筆に値する」(佐々木さん)とそれぞれの功績をたたえた。
デーリー東北賞は1971年に創設し、受賞者は85個人、50団体。特別賞は2008年に制定し、受賞者は9個人、3団体となった。