Free本年度分のマゾイ稚魚初出荷 漁業、観光振興に期待/県栽培漁業振興協会(階上)

本年度初出荷された平均全長5・3センチのマゾイの稚魚
本年度初出荷された平均全長5・3センチのマゾイの稚魚

階上町の青森県栽培漁業振興協会(松下誠四郎代表理事)は11日、本年度分のマゾイ(キツネメバル)の稚魚を初出荷した。養殖分を除いては過去最多となる約5万8千匹を今月末までに放流予定。定着性の強い高級魚で釣り人からの人気も高く、関係者は漁業、観光両面の振興に期待を寄せる。

 マゾイは県内全域で年間を通して漁獲され、他のソイ類に比べ、市場単価が高い。沿岸の岩礁域に根付き、漁獲向上と遊漁船業への経済効果が見込まれる。

 協会によると、マゾイは卵胎生の上、生息域も水深20~100メートルと深く、陸上栽培での管理に高い技術を要する。北海道の研究機関などが昨年度までに生産事業を終えたことから、協会が全国で唯一、稚魚生産を担っているという。

 11日は、関係者が平均全長5・3センチの稚魚約2万2千匹を搬出用の水槽に移し、東通村の尻屋漁協に送った。本年度は新たに六ケ所村漁協や階上町からの受注があり、昨年度比約1万匹増となる見通し。3~5年で、市場に流通する20~30センチに成長する。

 二木幸彦業務執行理事は「回遊魚の水揚げ不振に悩む中、マゾイの要望は大きくなっている。技術向上に努め、水産業を盛り上げたい」と意気込んだ。

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